【#水球 男子】激戦となったルーマニアとの最終戦を制して9位が確定(世界水泳選手権2025/シンガポール)
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過去最高順位である9位を目指し、ルーマニアとの最終戦を迎えた男子水球日本代表。
第1ピリオドは日本らしい、積極的な攻撃的布陣で試合を展開。ルーマニアにつけいる隙を与えず、日本のやりたい水球がこれだ、と言わんばかりの猛攻を加え、一挙大量8得点を奪う。
対するルーマニアはリズムが崩されたか、第1ピリオドは1得点のみに抑えられ、さらに第2ピリオドは退水ゾーンからのシュートが決まり始めるも、3点を追加するに留まる。
日本は第2ピリオドも伊達清武のカウンターなどで順調に得点を積み重ねて4点を追加。前半を12対4の良い形で終えることができた。
しかし、ここからルーマニアの反撃が待っていた。第3ピリオド、高田充のペナルティファウルからルーマニアがゴールを奪うと、日本のお株を奪うようなカウンターで2連続得点。何とかここで流れを断ち切りたかった日本だが、シュートは高い壁に阻まれてブロックされてしまう。結局、ルーマニアが一気に5連続得点で、点差を3にまで縮める。
日本はパワープレーで主将・稲場悠介からフローター荒木健太に良いパスが渡り、ここでようやく得点。第3ピリオド開始から実に4分30秒が経過していた。
流れを断ち切れたかに見えたが、ルーマニアの勢いは止まらない。第3ピリオド終了間際にも連続得点があり、結果的に14対12と一気に2点差にまで詰め寄られてしまった。
勝負の第4ピリオド。塩田義法監督からも劇が飛び、最後の戦いに選手たちが飛び出していく。
先に点を獲って優位に進めたかったが、ルーマニアがパワープレーで13点目を挙げて1点差に。何とか耐えたい日本は高田がセンターからミドルシュートを放ち再び2点差。ルーマニアも離されまいと再度1点差に。ここから長い、苦しい時間が続くが、足立聖弥が値千金の16点目を奪って2点差に広げる。もう1点を追加しておきたい日本は2度のカウンターアタックを仕掛けるも実らず。反対に、ルーマニアが日本のターンオーバーファウルから得点を奪い1点差。勢いに乗ったルーマニアに、残り34秒のところでリバウンドからのパワープレーでとうとう同点となる16点目を奪われてしまった。
日本はここで勝ち越し点を上げたいところだったが、必死にハンズアップで守るルーマニアを切り崩せず。隙を見つけて足立が放ったシュートはブロックされるも、日本のコーナースロー。
ここで日本が最後のタイムアウト。キーパーを下げて7人で最後のゾーンオフェンスに挑むも、ルーマニアのプレッシャーが強くタイムアップ。16対16の同点で、ペナルティシュートアウトで決着をつけることになった。
先攻は日本。渡邊太陽が1本目を狙うもまさかのファンブルでミス。さらに2人目の足立までがバーに阻まれて2連続ミスとなる。万事休すかと思われたが、続くルーマニアもポストに当ててミス。鈴木透生、荻原大地が決めたところで、西村永遠がルーマニアのブロックに成功。再び同点に持ち込んだ日本は、稲場悠介が決め、再度登場した渡邊が今度はきっちり決める。そして試合中にも何度もやられたルーマニアの10番、GEORGESCU Vlad-Lucaのシュートは、西村がブロック。この結果、20対19で日本がルーマニアに勝利して、過去最高順位タイとなる9位が確定した。
なお、この試合のPLAYER OF THE MATCHには、要所で効果的なカウンターアタックを決めた伊達清武が選ばれた。
「試合の立ち上がりは良く、前半は日本の強みが出せました。しかし後半に入って1対1のディフェンスや、プレスされた時の対処で若干引いてしまって、それが8失点につながったと考えています。試合の流れに関する采配や、メンバー交代は監督としての私の課題です。最後はよくやってくれました。選手たちは最後まで本当に頑張ってくれました。今大会では日本の強みと弱みが顕著に表れたと思います。またじっくりと試合を振り返り、今後の強化に生かしていきたいと思います」(塩田監督)
「最終戦、ただただ『勝つぞ』という気持ちで臨みました。前半は効果的なディフェンスとカウンターアタックから大量得点を挙げられましたが、そのあとに気持ちの緩みがあってルーマニアの流れを断ち切れなかったことが大きな反省点です。ただ、最後に勝てたことは良かったと思います」(稲場主将)