2025.09.12 水球

【#水球】少年男子は石川県が9年ぶり頂点 女子は千葉が4連覇を達成(第79回国民スポーツ大会 水泳競技)

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9月9日からスタートした、第79回国民スポーツ大会の水球競技。女子は2日間で全10チームが2つのグループに分かれて総当たり戦を行い、グループリーグ1位同士で決勝戦、グループリーグ2位同士で3位決定戦を行う。

男子は3チームごとの4つのグループで予選リーグを行い、グループリーグ1位の4チームで準決勝を行い、最終日に決勝戦と3位決定戦を行った。

男子の予選リーグを突破したのは、神奈川県、石川県、群馬県、山口県の4チーム。準決勝で石川県が神奈川県を7対18で下し、群馬県が山口県に20対9で勝利。決勝戦は石川県対群馬県の戦いに。

石川県は前田洸成が角度がないところから技ありの先制点を奪う。群馬県はすぐさま高さのあるシュートで深澤陸之助が同点ゴールを決める。その後もお互い力強いシュート、好セーブなどを連発し、実力伯仲の展開となる。

石川県が1点リードを奪って迎えた第2ピリオド。群馬県がすぐに同点にすると、カウンターから齋藤優輝がカウンターで逆転ゴールを奪い、さらに星颯来も決めて連続得点。ただ、石川県もセンターから水浦楽久がシュートを決め、さらに松野綾祐が連続でゴールを奪って1点差に詰め寄ったところまでで前半終了。6対7で反対に群馬県が1点のリードを奪って後半へ。

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第3ピリオド開始1分で石川県が同点に。群馬県はすぐに2連続得点でリードを奪う。だがすぐさま石川県の主将、中村橙滋が決めて1点差。ここから長いラリーが続き、両者辛抱の時間。勝負どころでゴールを決めたのは石川県。前田侑大が叩き込んで同点に持ち込むと、勢いに乗ったか前田侑はさらに勝ち越しゴールを奪って逆転に成功する。

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最終ピリオド。主導権を握りたい両者は、一歩も譲らない攻防を続けて4分もの長いラリーが続く。この静寂を打ち破ったのは、群馬県の椎名啓五。ミドルシュートでど真ん中を撃ち抜いて同点になったことで、一気に流れが点の奪い合いに移行。石川県が前田洸がすぐに11点目を上げるが、群馬県の齋藤もゴールを奪って再度同点にする。残り2分を切った勝負どころで前田侑が勝ち越しの12点目を奪う。ここで流れをたぐり寄せた石川県は、松野が自身4ゴール目となるシュートを放ち、残り1分を切って2点差をつけた。石川県はさらに14点目を角尾琉斗が奪ってダメ押し。群馬県も最後まで諦めないプレーで最後に齋藤がゴールを奪うも、ここで試合終了。14対12で石川県が9年ぶり3度目の優勝を果たした。

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「このチームで迎える今年最後の試合で、一人ひとりが全力を出し切って勝利をつかみ取れました。1年生も多いチームでしたが、その中で僕たち3年生が中心となって、思いきったプレーをしてもらおうという方針で試合に臨みました。僕たちにとって初めての優勝は、ただただうれしいです」(中村橙滋主将)

この結果、群馬県が2位を獲得。神奈川県との3位決定戦を逆転で制した山口県が3位を勝ち取った。

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女子は3連覇中の千葉県と初の頂点を目指す山口県との決勝戦。千葉県はセンターから傍嶋さくらが先制点を奪い、山口県は亀井莉愛がパワープレーから同点ゴールを挙げる立ち上がり。それぞれチャンスでしっかりとゴールを奪う展開を見せ、第1ピリオドは6対6の同点で終える。

第2ピリオドも主導権は千葉県。宇津江桜琴が7点目を奪い、カウンターアタックからの素早いパス回しで稲場朱里がワンタッチで押し込んで連続得点。山口県は板東璃子がロングシュートを決めて反撃スタート。千葉県も一時はリードを広げるものの、河口華子がセンターから叩き込み、さらにペナルティシュートで追加点。板東が一度はブロックされたシュートを再度押し込んでゴール。そして河口がとうとう同点となる11点目を決めると、勢いそのままに吉中志希が左サイドからシュートを決めて逆転に成功。千葉県は第2ピリオド終了間際、残り2秒でフリーになった稲場が同点ゴールを叩き込む。同点で前半を終えるかと思われたが、一瞬の隙を突いて福田星香のシュートが決まって、山口県が1点リードを奪って後半へ。

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第3ピリオドも山口県が先に得点を奪って2点差に。しかし連覇を狙う千葉県も維持を見せて食らいつく。山口県も点差を広げたいところで、河口が上から叩き込んで再度2点差に。だが千葉県の稲場が素早いリスタートからのシュートにキーバーが反応できず同点に。今度は千葉県がさらに連続得点を奪って反対に2点差を奪うが、河口が2連続得点で追いつく。

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17対17の同点で迎える最終ピリオド。泣いても笑ってもこのピリオドで勝負が決まる。先に千葉県だったが、山口県は河口が止まらない。河口がシュートを決めて同点にすると、さらに河口がさらに連続でゴールを奪って逆転。河口はさらにバックシュートも決めて点差を2に広げると、今度は福田星が自身3点目となるシュートを決めて、とうとう3点差に広がった。

しかし、残り時間はまだたっぷり4分以上。王者である千葉県は落ち着いていた。リスタートから稲場がループシュートを決めると、インターセプトからカウンターを仕掛けた千葉県が柴田奏が押し込んで1点差。山口県も点差を再度2に広げるゴールを奪うが、千葉県の柴田がセンターからミドルシュートを決めて食らいつくと、稲場が9回目の得点となるシュートを決めてとうとう同点に追いつく。山口県は河口がなんとこの試合13点目となるシュートを決めて、再びリードを奪う。

試合時間は残り2分。この場面でペナルティシュートのチャンスを得た千葉県は、これを決めて同点。残り1分を切ったところでパワープレーのチャンスを得た千葉県が、稲場をマークしていたところにポッカリと手が空いた傍島がゴールを決めて勝ち越しに成功。残り20秒で最後の攻撃に出る山口県だったが、佐野陽が放ったシュートは千葉県のキーパー、林楓菜がブロックして試合終了。24対23の1点差で千葉県が勝利し、4連覇を達成した。

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「相手に絶対的なエースがいるので点の取り合いは避け、しっかりと守ってからカウンターで得点していくという作戦を立ていたが、結果的に彼女(河口華子)を抑えきれませんでした。ただ、それでも選手たちが最後まで諦めず、自分たちのプレーを貫いてくれたことで優勝できたと思っています」(吉里優香監督)

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千葉県と大接戦を演じた山口県が2位を獲得。3位決定戦では、第3ピリオド終了時点で2点の差を付けられたものの、最終ピリオドに猛攻を加えて逆転した山形県が地元滋賀県に勝利して3位となった。

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