2025.09.27 OWS

【#OWS】男子10kmは接戦のすえ南出が2年ぶり5度目の優勝を果たす(第101回日本選手権水泳競技大会)

©PHOTO KISHIMOTO / MIU SASAKI

日本水泳連盟大会HP・リザルト:https://aquatics.or.jp/tournament/51203/
日本水泳連盟公式チャンネル:https://www.youtube.com/@JAQUA1924

千葉県・館山市北条海岸で開幕を迎えた、第101回日本選手権水泳競技大会 OWS競技。今大会は、2026年夏に開催されるパンパシフィック水泳選手権、2026年1月開催の全豪選手権、そしてジュニア強化遠征(オーストラリア)への派遣選考会を兼ねており、その代表争いに注目が集まった。

初日の選考の懸かるレースは男子10km。1周回目、トップで集団を引っ張るのは世界水泳選手権2025代表の辻森魁人(日本大学/PHOENIX)。ほとんど差はなく、江沢陸(ルネサンス/明治大学)、古畑海生(佐藤製薬)、本山空(滋賀県スポーツ協会)、そして競泳の1500m自由形日本記録保持者でもある今福和志(枚方SS/四條畷学園)が続く。

縦に長い集団を形成したまま周回が続く。途中、「競り合うのではなく、前半からどんどん引き離すレースがしたかった」という辻森が抜け出す場面も見られ、ずっと単独で先頭を泳ぎ続ける。

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ただ、本山、江沢、さらには2年ぶりの優勝を狙う南出大伸(木下グループ)が後半に入ると少しずつ前に上がり、辻森に食らいつく。

ラスト1周。辻森と南出が抜け出し、江沢がついて行けず引き離されていく。スプリント勝負では「分が悪い」と踏んでいた辻森だったが、南出が離れてくれない。第3ブイを回り、最後の直線に入っても、ふたりはピタリと横並びになったまま。どちらもいつスパートをかけるか探り合いが続く。

フィニッシュゲート間近で南出が先にキックを入れてスイッチを切り替える。一気に引き離したかったところだが、辻森も粘る。タッチ差勝負にまでもつれ込んだこのレース、結果は南出が1時間57分49秒2で優勝。2年ぶり、5回目の優勝を飾り、ガッツポーズを見せた。

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辻森は1時間57分49秒7と、南出とは0秒5差の2位に。3位にはラストラップで引き離されはしたが、最後まで粘った江沢が入った。

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「ラストは自分のスプリントの強さに自信を持って、勝負に出ました。1年間、自分に足りないものを積み重ねてきました。体重も5、6kg落として、基本ベースを引き上げる練習をしつつ、1500mが速い若い世代に負けない身体作りをしてきました。優勝できたことはとてもうれしいです」(南出)

女子は5kmが行われ、序盤から小島光丘(中京大学/東邦SC)がリードを奪い、周回を重ねるごとに後ろを引き離していく。2、3番手に付けていた朝倉茉咲(東海大学)、権田三実(東京SC/淑徳巣鴨)も追い上げたいところだが、最終周回に入ったところでの20秒差を詰めることができず。小島が最後までトップを譲らず、1時間05分12秒2で完勝を果たした。

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「予定していたレースプラン通りに泳げたことで手応えを感じられるレースでした。10kmに向けて自信につながる泳ぎができたと思います」(小島)

2位争いは権田を最終周回でかわした朝倉が勝ち取り、権田が3位となった。