【#OWS】蝦名が一度もトップを譲らず3年ぶりの優勝を飾る(第101回日本選手権水泳競技大会)

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第101回日本選手権水泳競技大会 OWS競技の2日目。雨の影響で1時間スタート時間が遅れたものの、競技スタート時には天候も回復。快晴のなかパンパシフィック水泳選手権、全豪選手件、ジュニア強化遠征の選考対象となる女子の10km、そして男子5kmがスタートした。
女子10km、スタートして一気に抜け出したのは、世界水泳選手権でメダルを獲得した梶本一花(枚方SS/同志社大学)ではなく、目のケガで出場を果たせなかった蝦名愛梨(ミキハウス)である。1ラップ目から梶本一、さらには奥園心咲(枚方SS/立命館大学)、竹澤瑠珂(東京SC/早稲田大学)に高校生の梶本幸花(枚方SS/四條畷学園)、らをどんどん引き離して独泳状態を築いていく。

1ラップ目を終えて、2位の梶本一との差は5秒。2ラップ目にはそれが8秒になり、3ラップ目に11秒、4ラップ目には23秒にまで広がった。途中、給水のタイミングも含めて少し蝦名との差を詰めた梶本一だったが、後半に入ると蝦名がさらに加速。最後まで全く他を寄せつけない強さを見せつけてフィニッシュ。1時間59分21秒7、そして梶本一との差を1分38秒1にまで広げて3年ぶり3度目の、完全優勝を果たした。

「3年ぶりに優勝できて本当にうれしいです。過去2年、梶本選手に負けていたので、ここでは勝つしかない、という強い思いで臨みました。今回は特にプランを決めていたわけではないのですが、1ラップ目で後ろと2秒差がある、ということを教えられたので、もうそのまま逃げ切ろうと決めました。こういうレースをしてみて、自分には抜け出すレースのほうが合っていると感じました。少し休んでから、来年の夏に向けて準備していきます」(蝦名)
梶本一は「自分の実力不足を痛感しました」と2時間00分59秒8で2位、3位には奥園が2時間06分35秒6で入った。
男子5kmは、初日の10kmに増して1ラップごとにトップが激しく入れ替わる混戦に。飛び出しは高木陸(近畿大学)が見せたものの、2ラップ目には本山空(滋賀県スポーツ協会)が集団のトップに立つ。激しい入れ替わりのなかでも、良いポジションを確保し続けていたのが、10kmで優勝した南出大伸(木下グループ)、辻森魁人(日本大学/PHOENIX)、そして今福和志(枚方SS/四條畷学園)である。

ダンゴ状態のままで迎えた最終周回。辻森、南出、今福、本山の4人に加え、武井律己(日本大学)に岩住宏一郎(日本体育大学)らが追い上げ、食らいつく。最後の直線で辻森と南出が少し出る。今福、本山が少し離された。初日の10kmを彷彿とさせるようなレースで、横並びのままフィニッシュゲートに飛び込んできた辻森と南出。最後はタッチを見事に合わせた辻森が今度はリベンジを果たし、58分06秒0で優勝を飾った。南出は58分06秒2の2位、3位には本山との競り合いを制した今福が入った。
「昨日はタッチ差で負けてしまって悔しい思いをした。今日はラストで勝ちたいと思って臨みました。スパートもうまく決まってタッチも決められて勝つことができてうれしいです」(辻森)
