第94回日本高等学校選手権水泳競技大会飛込競技リポート
執筆者:全国高体連水泳専門部飛込委員長 藤原浩
実施日:8/17〜8/20 滋賀県・インフロニア草津AC
まず初めに、本大会の開催に向けて準備を進めていただいた滋賀県並びに草津市の関係者の皆様に、心より御礼を申し上げる。
第1日の女子高飛込予選・決勝。井上優奈(土佐女子高校)は予選から決勝にかけて安定した演技を続け、ほぼ首位を譲ることなく優勝を果たした。アジアエージ代表としての実力を示す結果である。山田比歩未(小石川淑徳学園高校)は井上を追う展開となったが、点差を縮めるには至らず準優勝となった。安定した踏切を見せた一方で、入水を十分にまとめきれない場面も見られた。黒崎歩(新潟県立長岡大手高校)は難易度の高い種目は多くはないものの、シャープな入水を持ち味として安定した演技を披露し、着実にまとめて表彰台に上った。
2日目の男子3m飛板飛込予選・決勝については、柳聖眞(東京韓国学校)は安定感と正確性のある演技を披露し、優勝を果たした。体格を生かしたダイナミックな演技も随所に見られ、内容の安定した演技であった。北村応史(佐賀県立致遠館高校)は丁寧で美しい演技を披露したが、柳の力強さと安定感には及ばず準優勝となった。猿田煌大(横浜隼人高校)は随所に持ち味のシャープさを発揮したものの、高得点を重ねるには至らず3位となった。
3日目の女子3m飛板飛込予選・決勝は、飛板の弾力を十分に生かした高さのあるダイナミックな演技を持ち味とする長岡凜(高崎健康福祉大学高崎高校)と、スピードのある演技を持ち味とする井上優奈(土佐女子高校)による競り合いとなった。競技は最後まで勝敗のわからない展開となったが、最終的には長岡が勝利を収めた。
また、3位の表彰台をめぐり6位までの選手が約10点差という接戦となったが、最後には唐渡友唯(香川県立高松工芸高校)がパワフルな演技を重ねて3位に入った。
4日目の男子高飛込予選・決勝。抜群の入水センスを持ち味とする猿田煌大(横浜隼人高校)と、恵まれた体格を生かしたダイナミックな演技を持ち味とする柳聖眞(東京韓国学校)による競り合いとなった。猿田は7本目の205Cでミスをして一時2位に後退したものの、その後の演技で立て直し優勝を果たした。柳も最後の2演技で高得点をマークして差を縮めたが、逆転には至らず準優勝となった。3位には、この種目で平均難易度が最も高い石沢が入った。高難易度種目をダイナミックな演技で披露した一方で、持ち味である高さのある演技と水切れを十分に発揮できず、悔しい結果となった。
大会を終えて
今大会では、高校生選手によるはつらつとした演技が随所に見られた。また、競技面だけでなく、会場内における明るく元気な挨拶や態度も印象的であった。このような選手たちの姿勢は、指導者による日頃からの指導に加え、選手自身が競技に真摯に取り組んできた成果の表れであると感じられる。競技においては、それぞれの選手が持ち味を発揮し、各種目で最後まで順位を争う場面が見られた。今大会は、高校生選手の競技力と競技に取り組む姿勢の両面を感じることのできる大会であった。
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