2025.07.19 OWS

【#OWS】女子3kmノックアウトスプリントで梶本が初代女王に輝く(世界水泳選手権2025/シンガポール)

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初日の10kmでは初入賞、昨日の5kmでは初メダルと、今大会において初の偉業を連発してきた梶本一花が、女子3kmノックアウトスプリントで大仕事をやってのけた。

3kmノックアウトスプリントは、3ラウンドで争われる。1、2ラウンドは2組に分かれて行われ、1ラウンド目は1500m、2ラウンド目は1000mを泳ぎ、最終3ラウンド目は500mで勝負が決する。1ラウンド通過は各組10人ずつ、2ラウンド目は各組5人ずつが通過し、最終ラウンドは10人で争われることになる。

梶本は、1ラウンド目から好位置をキープ。10km、5kmに比べてあっという間に勝負が決するため、一瞬のためらいすら命取りになる。スタートから先頭に付けた梶本は「ワールドカップよりもペースが速かった」としながらも2番手で通過。

続く2ラウンド目にアクシデント。他の選手と接触があり、唇が腫れてしまう。しかし、当の本人は意に介さず2ラウンドも2位で泳ぎ終えてファイナルラウンドへ。

第1ブイに対して内側にポジションを取った梶本。「思ったよりも左側からの流れが強くて、内側に押し込まれてしまいました」と、ブイと数人の選手に挟まれて泳ぎが止まるばかりか、キャップまで脱げてしまった。ポジションも3番手につけていたものの、これで5番手まで下がってしまう。

「でもそのおかげで冷静になれたというか。落ち着くことができました」(梶本)

一時は上位に上がってくるのが難しいかと思われたが、そこから猛アタック。第3ブイを回ると一気にスパートをかける。前を行くのは4人。その4人が横並びになったところで、梶本はその横から一気に4人をごぼう抜き。最後の直線でフィニッシュに向かうラインで、位置的に有利なポジションでラストスパート。最後は身体ひとつ分ほどのリードを奪ってフィニッシュ。この種目の初代女王に輝き、日本のみならず、世界のOWSの歴史の1ページにその名を刻み込んだ。

「まだ自分が世界レベルの大会でメダルを獲れると思っていなくて……。昨日の5kmもそうですけど、今日の金メダルもまだ信じられないという気持ちもありますが、とてもうれしいです。最後は集団から離れて勝負しよう、とコーチと話していたので、そのとおりに泳げて良かったです」(梶本)

男子は辻森魁人、高木陸のふたりが3kmノックアウトスプリントに出場。序盤からラストスパートのようなスピードに圧倒された、辻森、高木とも1ラウンドで敗退となった。