【#OWS】男子はリレーを制した日本体育大学が、女子は個人で活躍した同志社大学が選手権を獲得(第101回日本学生選手権水泳競技大会)

日本水泳連盟大会HP・リザルト:https://aquatics.or.jp/tournament/51204/
日本水泳連盟公式チャンネル:https://www.youtube.com/@JAQUA1924
8月末、水球競技からスタートした第101回日本学生選手権水泳競技大会もこのOWS競技ですべての競技を終えた。
10月11、12日の2日開催の予定であったが、台風22号の影響もあり12日は強風が予想されたために1日にスケジュールを短縮。10kmと5kmを同時スタートとし、両種目に出場している選手は5kmの時点でゴールゲートをタッチしてからそのままレースを続行するという変則的な形でレースを行った。そのため、4周目においては10kmのみ出場の選手はそのまま周回コースを泳ぎ、5kmに出場している選手はゴールゲートに向かい、一度タッチをしたあとに周回に戻らなければならないという変則的なレースとなった。
また、昼過ぎにはリレーも行ったものの、こちらは1周1.25kmに短縮して行うこととなった。
海のコンディションも、ある程度のうねりがあるなかでスタート。男子10kmは世界水泳選手権代表の辻森魁人(日本大学)、高木陸(近畿大学)がレースを牽引。それに岩住宏一郎(日本体育大学)、森本耕太(近畿大学)、諸熊雄大(日本体育大学)、そして武井律己(日本大学)あたりが食らいつく展開となるが、全体的に縦に長い集団を形成してレースが進んで行く。

5kmのフィニッシュ時点で一度スパートをかけたあと、さらに周回が続くという選手たちにとっても今まで経験したことがないハードなレース。そのなかで、5kmフィニッシュは辻森がトップを奪うも、ここで一度ペースダウン。変わって高木がトップをキープ。だが、辻森も6周目、7周目と高木から離れることなく泳ぎ続け、勝負の最終周回。辻森がペースアップして高木に何度も並びかける。岩住、諸熊も離されまいと食らいつく。最終ブイを回ったところで辻森が前に出ようとするも、高木がスパート。辻森がポジションを入れ替えて追いかけるも高木がそのまま逃げ切り1時間57分41秒7で優勝を果たした。3.2秒差で辻森が2位、3位には4.8秒差で岩住が入った。

「5kmも同時進行という難しいレースでしたが、それもあって前半から攻めるレースができました。2連覇することができてチームにも貢献できたので良かったです」(高木)
5kmの結果は、辻森が57分43秒2で高木との接戦を制して優勝。大会は0.7秒差の2位、そして岩住が4.1秒差で3位となった。

「スパートをかける予定はなかったのですが、周りを見てやっぱり勝ちたい、という気持ちが強くなったので頑張りました。この種目では連覇することができてうれしいです」(辻森)
女子10km、5kmは、2種目とも世界水泳選手権で日本初のメダリストとなった梶本一花(同志社大学)に加え、奥園心咲(立命館大学)の2人が集団を抜け出してレースを展開。5kmの地点では梶本と奥園の差は4秒弱であったが、5周目に入るとその差が一気に広がり、梶本が独泳状態に。ここからはもう全く他を寄せつけない余裕のある泳ぎを見せ、梶本が2時間05分03秒7で優勝。5kmの通過でも1時間02分41秒4で梶本が1位を獲得して2冠を果たした。そして10km、5kmともに2位は奥園、そして3位には小島美丘(中京大学)が入った。

「2年連続2冠はすごくうれしいです。レースプランも考える事がとても多かったのですが、最後まで自分らしいレースができたと思います」(梶本)
4×1.25kmのリレーの男子は、第1泳者に高木を持ってきた近畿大学がトップをひた走る。木村瞬弥、森本耕太とトップをキープし続けるも、日本体育大学はぴたりと食らいつく。その差は2.4秒。ほぼ横並びの状態でアンカーにバトンタッチ。近畿大学の花澤柊太が5km、10kmで3位に入った岩住が横並びのままレースを展開。最終ブイを回って最後の直線。岩住、花澤のふたりが同時にスパート。最後はまさに同時にタッチ。写真判定の末、岩住が逆転勝利。日本体育大学が59分39秒0で優勝。近畿大学は0.5差で2位となった。

そして、バトンを受け取った時には46秒もの差があったものの、そこから信じられない猛追を見せた辻森が6.3秒差にまで詰める快泳で日本大学が3位を勝ち取った。

女子は日本大学の第1泳者、守友晃子がトップでバトンを渡すも、早稲田大学の第2泳者の松﨑りんがタッチ差でトップを奪い、青木虹光がそのトップをキープ。アンカーを任された竹澤瑠珂は、周囲との差を一気に広げて独泳状態に持ち込む。最後は2位以下に1分30秒もの大差をつけて竹澤がフィニッシュ。早稲田大学が1時間05分21秒5で優勝を果たした。2位には日本大学、3位に日本体育大学が入った。

そして、男女ともにリレーは学生連合チームが参戦。男子は飯田光達、早川祐偉人、飯田豊、西川颯紀で繋ぎ、1時間05分39秒0でフィニッシュ。女子は奥園、谷清美、藤本穏、梶本の4人で1時間04分29秒4という記録をマークした。
学校対抗結果では、男子は日本体育大が選手権を獲得。2位が近畿大学、日本大学が3位となった。女子はリレーこそ出場がなかったものの、個人で3人の入賞者を出した同志社大学が選手権を獲得。武庫川女子大学が2位、日本体育大学が3位を勝ち取った。
