2025.10.19 競泳

【#競泳】平井が50m背泳ぎで12年ぶりに日本記録を更新(第67回日本選手権(25m)水泳競技大会)

©PHOTO KISHIMOTO / SOMA SUZUKI

日本水泳連盟大会HP:https://aquatics.or.jp/tournament/50843/
SEIKOリザルト:https://swim.seiko.co.jp/2025/S70702/index.htm
日本水泳連盟公式チャンネル(予選決勝LIVE配信):https://www.youtube.com/@JAQUA1924

短水路(25m)の日本最速、日本一を決める大会、第67回日本選手権(25m)水泳競技大会が東京アクアティクスセンターで開幕。初日から日本記録、そして世界ジュニア記録が樹立され、会場を大いに盛り上げた。

その記録を樹立したのが、平井瑞希(TOKIOインカラミ)。バタフライ、自由形のみならず、短距離種目は何でもこなす平井が、この日は女子50m背泳ぎで魅せる。スタート後のバサロキックで頭ひとつ抜け出し、スピードに乗ったままフィニッシュ。2013年に樹立された寺川綾の26秒05を更新し、さらに初の25秒台に突入する25秒95の短水路日本新記録、短水路世界ジュニア新記録で優勝を果たした。

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「長く更新されていなかった背泳ぎの日本記録を自分が更新できてとてもうれしいです。予選からベストパフォーマンスができていたのですが、決勝ではさらにそれを修正できたのが記録を出せた要因だと思います」(平井)

また、男子100m個人メドレーでは、大学生や社会人に交じって、中学3年生の平山悠(東京SC)が決勝に進出。堂々とした泳ぎを披露し、53秒49の短水路日本中学新記録を樹立した。

女子200m自由形では、世界水泳選手権代表選手たちに食らいつく積極的なレースを展開。ラスト50mでスパートをかけた福岡が一気に差を広げ、1分55秒89の自己ベストを更新して優勝を飾る。

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「自己ベストを更新して優勝する、というのが目標だったのですごくうれしいです」(福岡)

男子200m自由形は、前半から高校3年生の黒田一瑳(コナミ新札幌)が攻める。100mをひとり50秒台でターンし、後半もさらに周囲との差を広げるようにしてフィニッシュ。1分43秒42のこちらも福岡に続いてベストを更新して優勝した。

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「欲を言えばもう少しタイムを出したかった、という思いはありますが、自己ベストを出すことができてうれしいです」(黒田)

女子100m個人メドレーでは、得意のバタフライから飛び出した松本信歩(あいおいニッセイ/東京ドームS)が終始リードを保ったまま58秒51の好タイムで優勝を果たす。

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「短水路ですけど、個人メドレーで久しぶりに優勝することができてうれしいです。今大会はたくさんベストが出せるように、この後のレースも頑張ります」(松本信)

男子の同種目は、自由形に転向して以降好調を維持している松本周也(ヒマワリネットワーク)が、個人メドレーでも力を発揮。前半は松本周が先行するも、平泳ぎでは寺門弦輝(セントラルスポーツ)がトップに立つ。だが、自由形で松本周が再逆転。激しい競り合いを100分の7秒差で制して松本周が優勝を飾った。

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「調子はそれほど良くはありませんが、ベストに近いタイムで泳げましたし、優勝できたことはうれしいです」(松本周)

男子50m背泳ぎは、世界水泳選手権代表の由良柾貴(JSS東京)が、最後のタッチ勝負となったこの種目を23秒37で制した。

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「去年は負けて悔しかったので、今年は優勝することができて良かったです」(由良)

女子50mバタフライ決勝は、後半に強さをみせた池江璃花子(横浜ゴム/ルネサンス)が25秒60で優勝を果たす。

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「久しぶりの日本の大会で優勝することができました。この会場での短水路の試合は初めてだったので、雰囲気を楽しみたいと思っていたなかで優勝できたのは良かったです」(池江)

男子の同種目はまさに横一線。1位から8位までの差が0秒5という大接戦のなか、スプリントを得意とする関海哉(KITAJIMA AQUATICS)が22秒50で優勝。同着で2位となった中尾駿一(レイSC岡山)、須田悠介(自衛隊体育学校)との差は100分の3秒であった。

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「チャレンジの意味も込めて初めて出た種目でした。自己ベストは良かったですが、もう少しタイムを出したかったところです」(関)

女子800m自由形のタイムレース決勝。この日、200mを泳いだばかりの難波夢実(JSS東京)は、序盤から徐々にリードを広げていき、早々に独泳体勢に。最後まで他を寄せつけず、8分25秒96で優勝を果たした。

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「普段の練習からターン動作の細かいテクニックを意識してきましたし、このレースでも大切に泳ぎました。今回は課題の見つかる良いレースができました」(難波)

男子1500mの自由形のタイムレース決勝では、すでにこの種目の第一人者となった今福和志(枚方SS/四條畷学園高)が、スタートからスプリットを奪い、最後までそのリードを守り切る王者の泳ぎを披露。14分40秒30で優勝を飾った。

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「この種目は絶対に譲れない、という強い思いで、逃げ切ることだけを考えて泳ぎ切りました」(今福)

女子50m自由形は、滋賀国民スポーツ大会でも優勝した神野ゆめ(ミキハウス/中京清泳会)が24秒32で力を見せつけるような泳ぎで優勝を果たす。

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「日本記録という目標には届きませんでしたが、勝ちきれたというのは次につながる良い成果だったと思います」(神野)

男子の50m自由形では、最後まで接戦を演じた五味智信(ミキハウス/ルネサンス港南中)と中村克(浜学園/スウィン大宮)のふたりが21秒41の同着で優勝を分かち合った。

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「競り合いが大好きなので、僕もすごく楽しめましたし、観客の皆さんも楽しんでいただけたんじゃないかと思います」(五味)

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「五味選手と並んで優勝できるとは思っていませんでした。うれしいですし、これからも一緒に頑張っていきたいと思います」(中村)

女子400m個人メドレー決勝は、世界水泳選手権代表の小堀倭加(あいおいニッセイ/相模原市水泳協会)が、前半から攻める鈴木彩心(日本体育大学)を最後の自由形で逆転。4分30秒75で優勝を果たした。

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「この大会で優勝したことがなかったので、決して速いタイムではありませんでしたが、優勝できて良かったです」(小堀)

男子の同種目は、先日行われたOWSの日本選手権で4位となり、来年のパンパシフィック水泳選手権の代表権を勝ち取った田渕海斗(明治大学大学院)が、ラストの自由形で追い上げてきた若手の沼田頼人(豊川高校)を振り切り、4分00秒59で優勝を勝ち取った。

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「こんなにもタイムが出るとは思っていませんでした。この感覚にしてはとても良いタイムでしたし、優勝できて良かったです」(田渕)

女子200m背泳ぎ決勝は、澤響花(セントラルスポーツ/青山学院大学)と長岡愛海(神奈川大学)の同い年のふたりが並んでレースを展開。100mのスプリットは長岡が取り、150mでは澤が奪う。最後の50mで再度澤に並ぶ長岡。最後のタッチ勝負となったこのレースを制したのは、長岡だった。記録は2分05秒52。2位の澤との差は100分の7秒だった。

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「タイムはあまり気にすることなく、今できる全力を出そうと思って泳ぎました。連覇できてとてもうれしいです」(長岡)

男子同種目は、前半から攻める世界水泳選手権代表の竹原秀一(東洋大学/はるおか赤間)を、後半に入って逆転した吉田修一朗(中京大学)がひとり1分51秒台の、1分51秒65で優勝を飾った。

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「気持ちよく泳ごうと思って臨みました。51秒台を目標にしていたので、すごくうれしいです」(吉田)

女子200mバタフライは、100mの折り返しでひとりだけ1分を切る59秒57で折り返した牧野紘子(あいおいニッセイ)が、そのまま若手の石塚宇海(セントラル福生/八王子高校)や安達愛菫(京都外大西高/イトマン京都)らを抑え、2分04秒30で優勝。

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「予選を泳ぎ終わってから自己ベストを出したい、と思っていたので、ベストでの優勝はとてもうれしいです」(牧野)

男子の同種目では、世界水泳選手権代表の寺門と小方颯(イトマン港北)のふたりが終始並んでレースを展開。最初の50mこそ小方がスプリットを取るも、100m以降は寺門がリード。1分50秒41で寺門が逃げ切って優勝。2位の小方は1分50秒62という記録であった。

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「100m個人メドレーも出ていたのでかなり身体はきつかったんですが、それでも良いタイムで泳げたのは良かったです」(寺門)

女子100m平泳ぎは、近年着実に実力を付けてきている加藤心冨(スウィン鴻巣/早稲田大学)が、他を全く寄せつけない泳ぎを披露し、1分04秒99の好タイムで優勝を飾る。

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「決勝は前半から突っ込んでいけるように意識して泳ぎました。連覇できてうれしいです」(加藤)

男子の100m平泳ぎでは、この種目の日本記録保持者である日本雄也(Aqスイムピア)が、ひとり56秒台をマーク。56秒74で優勝を勝ち取った。

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「ちょっと泳ぎが固まってしまいました。スピードを強化してきているので、明日の50mでは自己ベストを出したいと思います」(日本)