2026.10.08

競技会報告

第73回全国国公立大学選手権水泳競技大会 競技会報告

執筆者:学生委員会九州支部長 田場 昭一郎

開催日 2026年8月7日〜 9日
開催場所 宮崎県・パーソルアクアパーク宮崎 (50m×10レーン)
当番校 宮崎大学

国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会のリハーサル大会として、第73回全国国公立大学選手権水泳競技大会がパーソルアクアパーク宮崎(宮崎県)にて開催された。全国6支部の地区大会で参加資格を得た96校・953人が参加し、栄えある選手権獲得を目指して熱戦を繰り広げた。九州での開催は13回目となるが、宮崎県内での開催は今回が初となった。同会場は宮崎駅から徒歩約10分、宮崎空港から車で18分ほどの好立地に位置している。開催の10日前に発生した地震の影響により一時は本大会の開催が危ぶまれたものの、関係各所の尽力により無事に準備が進められた。しかしながら、その矢先に台風13号が接近した影響で、名桜大学の選手数人が不参加となる事態に見舞われた。

なお、本大会では初の試みとしてプールサイドからの声出し応援が実施されたほか、YouTube配信においてはMRT宮崎放送のご厚意により、地元・宮崎県出身の松田丈志氏による解説も行われ、大いに盛り上がりを見せた。このような状況下で迎えた本大会は、男子総合優勝12連覇を狙う筑波大学と、女子連覇を狙う鹿屋体育大学という2強に対し、全国の各大学がどのように挑むのかに大きな注目が集まった。

大会は1日目の男女メドレーリレー(タイム決勝)を経て、2日目から本格的な個人種目がスタートした。2日目の開始式では、同日に「まつり888 in くしま」が開催されるなか、宮崎県の河野俊嗣知事にご臨席いただき、温かいご挨拶をいただいた。知事が水泳にまつわるご自身の経験やエピソードについてユーモアを交えて語られると、会場は大いに盛り上がり、参加した学生たちも深く感銘を受けた様子が非常に印象的であった。

競技全体を通して、学校対抗は例年通り筑波大学と鹿屋体育大学の2強争いとなったが、得点自体は各大学に分散する傾向が見られた。特に男子は、九州大学、広島大学、北海道大学といった地方勢の活躍が一際目立つ大会となった。なお、全体のベストタイム更新率は昨年度よりも低下したものの、関西支部のみ向上が見られた。これは、本年度に大阪(ラクタブドーム)で開催される日本学生選手権の影響があると推測できる。また、昨年度は8つの大会新記録(男子3種目、女子5種目)が誕生した一方、本年度は2日目まで更新がなく、最終日に堀井亜生登(筑波大学)が男子200m個人メドレーで唯一の大会新記録を樹立した。そして、激戦の末、筑波大学が2年ぶり29回目の男女アベック優勝を果たした。

大会参加者の動向を昨年度と比較すると、参加校は98校から96校へ、参加選手は967人(男子641人・女子326人)から953人(男子615人・女子338人)へとわずかに減少した。しかし、個人種目数は1511種目(男子936・女子575)から1526種目(男子920・女子606)へ、リレー種目数も240種目(男子133・女子107)から254種目(男子136・女子118)へと増加しており、特に女子選手の参加が底堅く増加傾向にあることが伺える。2027年度の第74回大会に向けて50m特種目の追加も検討課題に挙がっているが、近年の少子化の影響も鑑みながら、今後の大学水泳の普及と発展を見据え、とりわけ地方大学からの女子選手の大会参加および本戦でのさらなる活躍に期待したい。

最後に、競技運営のあり方が大きく変わりつつある昨今において、国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会のリハーサル大会でもある本大会の円滑な運営にご理解とご協力をいただいた宮崎県水泳連盟(予選会となる九州学生選手権からのご支援を含む)に心から感謝申し上げたい。また、「チーム宮崎」として一丸となって本大会を創りあげてくださった「日本のひなた宮崎」国スポ・障スポ実行委員会の方々に対しても、深く感謝の意を表する次第である。

バックナンバーはこちら