【#競泳】200m平泳ぎで渡辺が2019年以来となるメダルを勝ち取った(世界水泳選手権2025/シンガポール)
World Aquatics HP:https://www.worldaquatics.com/competitions/4725/world-aquatics-championships-singapore-2025/results?disciplines=
OMEGA リザルトページ:https://www.omegatiming.com/sports-timing-live-results
Tobiuo Japan Instagram:https://www.instagram.com/tobiuo_japan
World Aquatics Official Photo:https://www.worldaquatics.com/photos

世界水泳選手権2025/シンガポールも残すところあと3日となったこの日。日本にふたつ目のメダルが誕生した。
男子200m平泳ぎ決勝。準決勝をトップで通過していた渡辺一平と、4番手通過の深沢大和の同門ふたりが決勝レースで対決。スタート前、ふたりでガッチリと手を組んでダブル表彰台を誓い合う。
スタートして落ち着いていたのは、渡辺。ゆったりと、誰よりも大きな泳ぎで進む渡辺は前半を7番手で折り返すも、タイムは1分01秒60と良いペース。100mから150mで少し上げて32秒25のラップタイムをマークして2位へ。最後の50mの叩き合い。トップを泳ぐアメリカのPOUCH Ajを交わす。後ろからはオランダのCORBEAU Casparが詰めてきたが、渡辺が頭ひとつ出た。そう思われたが、8レーンからQIN Haiyangがスッと前に出てきて渡辺の前に。2分07秒41で、5位、4位、3位とターンごとに順位をじりじりと上げてきていたQINが優勝。渡辺は惜しくもQINに敗れたものの、2分07秒70で銀メダルを獲得。2019年の光州大会以来となるメダルを獲得した。

「6年ぶりの表彰台はもっとうれしいと思っていましたが、正直なところ、悔しさのほうが大きい銀メダルです。タイム的にも勝てたというか、QIN選手に負けたということが本当に悔しいです。試合の展開、自分の泳ぎ。それぞれ考えて振り返っても、勝てたレースだったという印象です。悔しいですね。ただ泳ぎに関しては、自分でもひとつ掴んだものがあるんじゃないかと感じています。自分しかできない、アウトスイープを使った大きな泳ぎ。良い感触を得られたので、今後さらに磨きをかけていきたいと思います」(渡辺)
深沢は前半から攻めたいところだったが、緊張からか泳ぎが固く、思ったようなスピードが出せない。100mこそ渡辺の前に出たが、後半の伸びが出せない。目標にかかげていたメダル獲得はならず、2分09秒21の6位入賞となった。

「準決勝に比べて自分の泳ぎではなく、周囲に目がいってしまったことを反省しています。ちょっとした焦りみたいなものが積み重なっていって、トータルタイムを落としてしまったという感じです。チームや会社の方々からは「お疲れさま」と言ってくれると思うんですが、このまま終わりたくありません。次の世界水泳選手権では一番にタッチしたいと思います」(深沢)
男子100mバタフライ準決勝には松元克央、水沼尚輝のふたりが出場。水沼が23秒82、松元は23秒89とまずまずの折り返し。勝負の後半。だが、思ったようにラスト15mの伸びが見られないままフィニッシュ。50秒96の組の5番手で水沼、51秒20の6位で松元が泳ぎ切った。結果、水沼が全体の9位、松元は全体11位となり決勝進出はならなかった。

「悔しいですね。ただ、後半は腕が上がらなくなるくらい全力を出すことはできました。収穫もあったので、またトレーニング頑張ります」(松元)
「久しぶりに50秒台で泳げたことはうれしかったですし、これまでやってきたことが間違いではなかったと感じました」(水沼)
また、チームの主将・池江璃花子と平井瑞希が出場する女子50mバタフライ準決勝。平井は予選で更新した自己ベストをさらに100分の1秒更新する25秒63で泳ぐも、全体9位に。池江は最後のタッチが合わせられず、悔しさの残る25秒67の11位という結果となった。


女子100m自由形決勝はスタートからアメリカのHUSKE Torriが飛び出して50mを25秒16のトップで折り返す。が、ターンして浮き上がってHUSKEに並んだのが、4レーンを泳ぐオランダのSTEENBERGEN Marritだった。オーストラリアのO’CALLAGHAN Mollieも追い上げるも、STEENBERGENに届かず。52秒55でSTEENBERGENが逆転優勝を果たした。O’CALLAGHANは52秒67の2位、前半飛ばしたHUSKEは52秒89の3位となった。

男子200m背泳ぎの決勝では、前半を南アフリカのCOETZE Pieterが先行。100mを54秒48で折り返す。そのCOETZEのすぐ後ろについていたのが、ハンガリーのKOS Hubert。150mですかさず前に出ると、最後はそのままリードを守ってフィニッシュ。1分53秒19のヨーロッパレコードで優勝を飾る。2位のCOETZEも1分53秒36のアフリカンレコードをマーク。3位にはフランスのNDOYE-BROUARD Yohannが1分54秒62で入った。

女子200m平泳ぎ決勝。飛び込んで一気に飛び出したのはアメリカのDOUGLASS Kate。決して大きくない泳ぎだが、小気味良いテンポで突き進む。隣には世界記録保持者のCHIKUNOVA Evgeniia(NAB)。そのCHIKUNOVAをもろともせず、DOUGLASSが突き進む。100mでは世界記録を1秒近くを上回るペース。150mでも世界記録を超える。が、ラスト50mでさすがに失速。それでも前半の貯金は十分にあった。2分18秒50の大会新記録、そしてアメリカンレコードをマークして優勝を飾った。CHIKUNOVAは2分19秒96の2位、3位には同着で南アフリカのCORBETT KayleneとZMUSHKA Alina(NAA)が2分23秒52で入った。

この日最後を締めくくる男子4×200mフリーリレー決勝。RICHARDS Matthew、GUY Jamesのふたりでトップに立ったイギリスだったが、第3泳者でアメリカのHOBSON Lukeが逆転してトップに。アメリカとイギリスの差は0秒5程度。3番手にはオーストラリアのTAYLOR Kaiがつき、中国のWANG Shunが4番手につけた。4チームでほとんど差がない状態でアンカー勝負。ここで見せたのはイギリスのSCOTT Duncan。引き継いだ早々、49秒台で100mを折り返すと、そのままアメリカ、中国、オーストラリアを引き離してフィニッシュ。引き継ぎながら1分43秒82で泳ぎ、イギリスが6分59秒84で優勝を果たす。2位はZHANG Zhanshuoが前を行くオーストラリアとアメリカを逆転して中国が入り、記録は7分00秒91のアジアンレコード。3位は接戦の末オーストラリアが勝ち取り、7分00秒98という記録であった。アメリカは7分01秒24の4位に沈んだ。
