2025.08.19 競泳

【#競泳】1年生の谷本と笠井が個人種目の2冠を達成(第93回日本高等学校選手権水泳競技大会)

大会公式HP:https://www.koukousoutai.com/2025soutai/
水泳連盟HP(競泳):https://aquatics.or.jp/tournament/50837/
大会公式結果:https://kirokukensaku.net/0IH25/index.html
SEIKOリザルト(競泳):https://swim.seiko.co.jp/2025/S70301/index.htm
SEIKOライブタイミング(競泳):https://swim2.seiko.co.jp/LiveResults/sw_index_jp.html

大会3日目を迎え、学校対抗も熾烈な争いになり始めた令和7年度全国高等学校総合体育大会水泳競技大会・第93回日本高等学校選手権水泳競技大会の競泳競技。

女子800m自由形決勝は、400mを1年生で制した谷本美乃(羽衣学園)が序盤から他を圧倒。寄せつけないどころか、ターンの度にそのリードを大きく広げていく。独泳体勢のままフィニッシュし、8分39秒24の自己ベストを更新して優勝。今大会2冠を達成した。

「しっかりと最後まで調整してスタート台に上りました。自己ベストを出して2冠することが目標だったので、達成できて良かったです」(谷本)

男子1500m自由形決勝では、上岡凌太(須磨学園)、中川太芯(四條畷学園)のふたりが並んでレースを展開。400mを過ぎたあたりから上岡が少しずつリードを広げていくが、800m手前で2レーンを泳ぐ丹野義大(埼玉栄)が追いつき、すぐさま逆転。そのまま上岡らを置き去りにして独泳に。15分27秒79で連覇を達成した。2位争いは、上岡、中川、そして内村弥路(武南)の3人のラストスパート勝負。最後に抜け出したのは内村で15分34秒92で2位を勝ち取り、3位には上岡が15分35秒35で入った。

「ずっと連覇を目標にしていたので、レース前はプレッシャーを感じていました。調子は良かったのですが、少し固くなってしまったのか思ったよりスピードが出ずタイムはあまり良くありませんでしたが、この経験を次に生かしていきたいです」(丹野)

女子200m背泳ぎは、100m同様に1年生の笠井美咲(埼玉栄)と2年生の井出柚紀(ふじみ野)の対決に。前半は持ち味のスピードを生かした笠井が先行し1分03秒49で折り返す。後半得意な井出は笠井を必死に追い上げるもわずかに届かず。井出も2分12秒02の自己ベストを更新したものの、笠井が逃げ切って2分11秒34のベストを大幅に上回る記録で優勝。100mと合わせて今大会2冠を果たした。

「100mが勝ててホッとしていましたが、それができたことで次は200mも勝ちたい、という気持ちが芽生えました。無事に2冠できてとてもうれしいです」(笠井)

男子200m背泳ぎでは100mを制した吉田瑠惟が先行。58秒40のトップで折り返すが、周りもほぼ横一線。ラスト50mのスパート勝負。吉田が必死に逃げるなか、4レーンの芳賀樹(近大附属)が一気に追い上げてきてほぼ同時にタッチ。この大接戦を100分の7秒差で制したのは吉田。2分01秒22で今大会2冠を達成。芳賀は2分01秒29の2位に入った。

「2冠は初めてですし、200mの前はすごく緊張しましたけど、優勝ができて本当によかったです。この大会で大きく成長できたと思います」(吉田)

女子100mバタフライ決勝は、予選で関東高校で出した自己ベストを更新した後藤結愛(佐野日大)が、決勝でもその記録を大幅に更新。58秒台に突入する、58秒64で優勝を果たした。

「泳ぐ前に、準備されていた金メダルが見えてちらっと見えて絶対に獲ろうと思って泳ぎました。手がしびれるくらい緊張していましたが、ベストでも泳げて本当によかったです」(後藤)

男子100mバタフライでは、200mを制した倉塚遼(水戸桜ノ牧)と塩田直也(淑徳巣鴨)が前半をほぼ同タイムでターン。後半、スピードに乗って頭ひとつリードを奪ったのは、昨年この種目を制している塩田。そのままリードを守って塩田が52秒96の自己ベストを更新して連覇を果たした。

「基礎を固めないといけないタイミングで泳げない時期がありました。そんななか、自分の背中を押してくれた仲間や先生たちには感謝しかありません。ラストはきつかったですけど、その力が僕を最後まで泳がせてくれました」(塩田)

女子100m平泳ぎの決勝では、初日の200m個人メドレーを大会記録で優勝した石川真菜(日大藤沢)が、前半から先行。自己ベストを上回る1分08秒36で優勝して2冠を果たした。

男子100m平泳ぎは、九州大会直前の骨折の影響もありこの種目1本の出場となっていた牟田蒼(筑紫丘)が、今泉悠成(長岡大手)との競り合いを100分の3秒差で制し、1分01秒52で念願の優勝を飾った。今泉は1分01秒55の2位、3位には大森理央(山梨学院)が1分01秒69で入った。

「インターハイでは悔しい思いばかりだったので、この1年間、優勝だけを追い求めてやってきました。タイムはもう少しほしかったですけど、優勝できて良かったですしうれしいです」(牟田)

大会3日目を締めくくるのは、男女の4×200mフリーリレー。女子はまず羽衣学園の800mを制した谷本が2分01秒35のトップで引き継ぐ。第2泳者に入ると、四條畷学園の中森美里が2分01秒56をマークして逆転しトップに立つ。そのリードを広げるように第3泳者の塩坂実季が続き、アンカーの奥綾香は2分00秒97の好タイムでフィニッシュ。8分09秒25で優勝を果たした。

男子は、200m、400m自由形で2冠した安藤陽が1分48秒72のトップで引き継ぐ。四條畷学園は安藤のリードを松本遥哉が守る。第3泳者の出口哲も粘りを見せるが、ここで武南高校がトップに立つ。そしてアンカー勝負。四條畷学園の舟橋功が飛び出して一気に大きなリードを奪う。後半、疲れたところで追い上げてきたのは埼玉栄の古江良。ラスト50mで一気に舟橋との差を詰めてくるが、舟橋も粘る。最後は辛くも舟橋が逃げ切り、7分25秒35で優勝し、男女アベック優勝を果たした。7分25秒76で2位に入った埼玉栄のアンカー、古江の記録は引き継ぎながら1分48秒42という好タイムであった。