競技会報告
第98回早慶対抗水上競技大会 報告
執筆者:学生委員会関東支部 渡辺一仁
去る4月12日、第98回早慶対抗水上競技大会が、東京アクアティクスセンターで開催された。昭和2年の第1回大会より数えて今年で98回を迎える伝統の一戦。例年は6月末に開催されることが多かった本競技会であるが、水泳連盟全体の事業計画の調整の中で、本年は4月初旬の開催となった。
例年、本競技会の準備期間はおおよそ半年。例年は年があけた2月頃からの準備をばしめるのが通例であるが、今年は、両校代変わりをした直後の昨年10月頃から始まった。
準備において、議論に多くの時間を割いたのが、新入生のエントリーの取扱であった。
両校の大学受験の制度が異なるため、エントリー締切の2月時点で、新1年生の入部状況に両大学の差があり、正選手を決める過程において、両校水泳部の主務を中心に議論を深めた。
早慶対抗水上競技大会は、水泳連盟事業の中で、エキシビションも含めてになるが、おそらく唯一、1日の競技会で、「競泳、飛込、水球、アーティスティックスイミング、日本泳法」の5競技が実施される極めて稀な大会でもある。
メインプール、ダイビングプールの両プールを活用しながら、パズルのような、設営を行う。5競技をどのように実施していくのだろうか。
大会運営は、両校の主務、学連担当者が主として、行う。
本年当番校であった慶應義塾大学、学連担当であった永瀬透くん(大学3年生)にコメントを寄せていただいたので紹介させていただきたい。
「本大会実施にあたり、競技会という成り立ちを自分の中で捉え直す契機となった。実際に運営に関わる中で、大会は当日の進行だけで完結するものではなく、事前の設計と準備、当日の柔軟な対応、そして事後の整理に至るまでの一連のプロセスによって支えられていることを実感した。特に、タイムスケジュールや水泳場・プールの利用方法といった一見単純に見える要素も、競技進行や選手の動線、関係者の役割分担など複数の条件が絡み合っており、それらを円滑に管理する難しさに直面した。
その中で最も印象に残ったのは、自分たち学生だけでは到底完結し得ない部分を、多くの大人の方々が支えてくださっていたという事実である。これまで当たり前のように出場していた競技会が、これほど多くの時間と労力の上に成り立っていたのかと気づいたとき、その支えの上に自分が立っているという自覚がこれまでよりもはるかに重く感じられた。
今後は、この経験を一過性の学びに留めず、運営体制に資する形で還元していく必要がある。競技会に参加する立場として、競技環境が多くの支えによって成立していることを前提に、自らの行動規範を再定義し、規律の遵守や円滑な進行への協力といった基本的な責務を徹底するとともに、結果によってその価値に応えていく姿勢が求められる。
運営と競技の双方に関与した立場として、その両視点を往還しながら、本大会の質の向上に継続的に関与していきたい。そしてそのような姿勢を体現し、日本水泳界の発展を目指す模範として早慶両校の学生が主体となってその責務を果たしていきたい」
競技会の中では、早慶戦直前に、ご逝去された、慶應義塾大学水泳部OBで、日本水泳連盟飛込委員長、国際水泳連盟(現・世界水泳連盟)の飛込技術委員などを歴任され、日本の飛込競技会の発展に尽力された、故・末弘昭人さまの追悼セレモニーも執り行われたことをあわせて、報告させていただきます。
結びに、本大会の開催にあたり多大なご支援ご協力を賜りました協賛企業・団体関係者の皆様をはじめ、準備と運営にご尽力をいただきました主管団体の公益財団法人東京都水泳協会に対し、心から感謝と御礼を申し上げます。
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